思考の整理

先日ついにある本を読み終わった。読み終わったというかそもそも読み始めてもいなかったのだが。

 

『思考の整理学』という本である。

 

この本を買ったのは確か大学合格が決まって変に意識が高かった高三の三月であった。もともと書店で立ち読みすることが好きだったのでその日も地元の書店で立ち読みをしていたところふと目に入ったのである。

 

”刊行から35年。。。。時代を超えたバイブル!”

”東大京大で二年連続で一番読まれた本”

 

なんていう言葉に踊らされてついつい買ってしまったわけだが、受験から解放されてこれから遊び放題というあの時期、当然読むわけもなく本棚に眠っていた次第である。

しかし読み始めてみると、これが面白く一気に読み終えてしまった。

 

簡単に要約すると

コンピュータが普及した現代において人間の頭は既存の知識を蓄える倉庫ではなく、新たなものを創出する工場でなければならない。そのために必要なのは頭を、思考を整理することであり、そのためには以下のことが重要である。。。。。。。

という内容であった。

 

例えば

・いいアイデアを思いついたらそれをすぐに人に話したりツイッターで表現したりせずに自分の中で寝かせておいた方が良い

・あることについてずっと考える詰めるのはダメで、何か別のことに集中してそのことを忘れているときに自然といいアイデアが浮かんでくる

・”忘れる”ことは悪いことと見られがちだが、思考を整理するには不要なものを捨てることが何より重要であり、そのために必要なのが睡眠でありリフレッシュである

 

この中の一つに、”とにかく書いてみる”というものがあった。

頭の中に立体的に張り巡らされた考えを線上の言葉の上に乗せることで混乱していた頭の中に筋道が立ってくるという。

 

思えば大学生になってから何かと考えることが増えた。増えたというか複雑化した。高校生までは考えることのベクトルはせいぜい数方向であったが、大学生になってからは四方八方バラバラである。これは選択肢が増えたことが原因であろう。高校までは勉強に部活に忙しく特に考える必要もなく目の前に積まれた課題に取り組んでいけば乗り越えてこれた。しかし大学では膨大な時間とそして自由がある。何をしてもいいのだ。いきなりそんなことを言われたら何をしようか迷ってしまうのも無理はない。

 

この一年自分がやりたいことをしてきたつもりだったが、振り返ってみると何もしていなかったように思う。それは自分がやってきたことは消費者としてやりたいことだったからだ。やれカラオケに行きたいだの、やれライブに行きたいだの、やれ洋服が欲しいだの。そんなことを続けたところで自分自身の成長はないし、高い学費を払ってもらってまで大学にいる意味はないだろう。消費者ではなく生産者としての何かがしたい。

 

そんな思いもあって、自分の思考を整理するために今回ブログを始めるに至った。初回から意識高い系ブログのようになってしまったが、書きたいことをとりとめもなく書いていきたいと思う。